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ゲイバー潜入記

 ※最初に言っておきますが、長文です

 金曜日。

 ある仕事の打ち上げで、新宿のタイ料理で飲みました。

 それはそれは美味しいお店で、シンハービールが次々と空いていきます。ご一緒したマロンさんもご機嫌。「また、やりましょうよ~少人数で」を連発してました。

 さて、二軒目は今回撮影を手伝ってもらった K さんのナビで歌舞伎町のバーに行きました。ここで、代理店氏が偶然同じ音楽の趣味(80年代~90年代前半の UK ロック好き)ということが判明。ライドやらストーンローゼスやら、スミスやら局部的な音楽と、ちょっとだけ仕事の話題でしばらく話し込みました。曰く「仕事抜きで飲みましょうよ! あとバンドやりましょうよ!」

 ……それにしてもこういう話意気投合するのは、ほとんど男性ですね。女性とこういう話になったことはほとんどない気がします。ま、いいけど。

Imgp5014その後、相当に酔っ払った挙句、執拗にラーメンを食べに行こうとする男性陣と別れ、またしても K さん仕切りで二丁目へ。

Imgp5032「知り合いの店があるんです」……もはやイケイケの我々(私、K さん、最強の営業 K 氏、クライアント Y 氏)に怖いものはありません。何度か角を曲がり、地下に降りていくと「W」という看板が見えます。

 ビビりつつ、ドアをくぐると普通のカラオケスナックの様子。店内のボックス席には、客が二組。一組は、老人男性の二人組。もう一組は、ホストのような男性(カラオケでクイーン「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」を絶唱中)とモデルのような美女(推定8頭身以上)。

 そのヘタクソなカラオケを聴きながら、私たちの席についてくれたのは、たろうママ(推定50歳。どっからどう見てもオバハン)と、K さんのワル時代に何かと助けてくれたというみっちゃん(本名不明。推定50以上)。

 最初はお約束の、下ネタのオンパレード。とてもここでは書けませんが、通常ありえない頻度でヒワイな言葉が飛び交います。
 
 ジェンダーネタは、知り合いのレズビアンの方に相当教育されたせいか(変な意味じゃないですよ)、過敏になっていて、普段はそうそう笑えません。でも、この場では大いに笑えました。いや、笑うしかないというべきか。
 
 それは、たろうママの露悪的かつ確信犯的な下ネタ話術によるものでしょう。
 
 しかも、それは攻めの姿勢一辺倒ではなく、ちゃんと緩急がついていて、

●最初は下ネタでつかむ
●エロ少な目で、カラオケや家族構成の話
●最後はエロなしで人生相談など


 という流れで無駄がありません。さすがプロ。

 途中、営業氏がママたちにもみくちゃにされておりました。その身体を張ったエンターテインぶりには、目を見張るものがありました。ついてくぜアニキ!

Imgp5079普通に唇を奪われる最強の営業・K氏
 
 途中で、半裸なのになぜか名刺を配り始める K 氏。美女連れのホスト氏は、双葉社『アクション』という漫画誌の編集でした。以前お世話になった K 又氏のことも知っていると言ってました。 世間は狭い。

 店の人曰く「講談社と双葉社の人がよく来るよ」とのこと。

 明け方、ママの人生相談コーナーとなり、クライアント氏は「あんた、今の奥さんとは別れた方がいいわよ」と細木数子ばりに断言されてました。

 外を出ると、もう明るくなっていました。ママの作るウーロンハイが濃すぎたのか、毒気に当てられたのか、相当な頭痛に苦しみつつ帰りました。

【新宿アンダーグラウンド度】 ★★★★★

◆本日の名盤……ママが、「最後にこれだけ聴いていって」と教えてくれたのは、お店ぐるみで応援しているという歌手・松原健之(たけし)。「之」の字は五木寛之がつけたとか(詳細不明)。彼はゲイではないらしいんですが、その女性のような美声は一聴の価値アリです。たまにお店で歌ってくれたりもすることもあるとか。生で聴いたら絶対泣きそうです。名曲「涙そうそう」収録の松原健之桜橋から(2006)。 

桜橋から

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渋谷怪談

 先日 M という人物に会った。

 以前彼は、レコード会社に勤めており、その後引き抜かれてある音楽誌の副編集長を務めたという。実に福福しい顔立ちをしていて、日経コンデナストの斉藤和弘氏にドーナツばかり食べさせて太らせるとこういう顔立ちになるんじゃないか、と話しながらぼんやり考えた。

 それはさておき。彼が勤めていたレコード会社脇の、有名な心霊スポットの話になり、ついでにこんな話を聞いた。

 以前、彼は渋谷の区役所近くに住んでたらしい。

 ある日(昼だったか夜だったか忘れたが)、ふと窓の外に目をやると、ぼんやりとしたものが見える。なんだかおかしいと思って立ち上がり、まじまじとそれを見ると……軍服を着た青年だったという。

 「なんで軍人なんでしょうね?」

 M氏「……あのあたりは、軍人が処刑された場所なんです。2.26事件の将校たちがね」

 歴史はもちろん、日本史にはまったくもって疎いので、「青年将校の反乱」ぐらいしかわからず、生返事をしてその場を切り抜けたが、その後気になって調べてみたら、こんなサイトを発見。

 今となっては、『カフェ・アプレミディ』やら、『渋谷公会堂』やら、『パルコ』やら、NHKやら、『エッグマン』やら、浮かれたものが散在する場所がこんな血なまぐさい場所だったとは、全然知らなかった(もしかして常識?)。

 これについての関連情報、もしくはこういう怖い話あったら教えてください。ビビりですが、聞くのは大好きなので。

【ビビリ度】 ★★★★★

◆本日の名盤……聴いていると、頭がおかしくなりそうになる音楽というものがあって(大体は狂人が作っている)、そういうものばかり聴いてた時期がある。なかでも、この曲の持つ殺伐としたムードはゾクゾクするほど狂気に満ち溢れていて、エフェクターすら開発されていない時期にアナログテープをいじり回してこんなものを作り上げたこの人はやっぱりちょっとおかしいと思った。耳ざわりはいいけれど、その実猛毒。ジョー・ミークの名曲「ラヴ・ダンス・オブ・ザ・サルース」収録のジョー・ミークI Hear a New World 』(1960)。

I Hear a New World

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そして人生は……

水曜日。

寝坊して昼出社。

同期入社の男から「退職メール」が届く。うんざりするような長い文面。

先輩Kさんからいただきもの。ぶどうと桃。つやつやとして実に美味そう。

知人の父君が亡くなる。今は実家の青森にいるのだろうか。

海の見える会社で、とりとめのない打ち合わせ。

コンビニに入るように、ふらりとラブホテルに入るカップル。

……なんだか、いろんな人生の断片が降りかかってくるような一日だな。

帰って妻とぶどうを食べながら話す。

「今日はいろんなことがあったよ」

妊娠5ヶ月。あと5ヶ月。

本日の名盤……このアルバムを聴いていると、いろんな人生が垣間見えてなんだか泣けてくる。泣く必要なんてないんだろうけど。ザ・バンド『ザ・バンド』(1969)。

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誰かが見ていた

 木曜日。

 いつもの席で座って隣の同僚と話していると、人の気配がする。ずいぶん近くに寄ってきてるな。鼻息が聞こえる距離。
 
 話の切れ目で、ふと振り向いてみたら、いつもは女性誌の編集者たちでにぎやかな席には誰もいない。

 「おかしいな人の気配がしたんだけど」

 と言うと、一緒に話していた同僚が、

 「やめてくださいよ。気持ち悪い」

 と苦笑していた。いや、確かに誰かいたんだって。

 金曜日。

 火曜日から続く、いろんな仕事上のあれこれでイライラしていた。
 
 普段は、「地味〜に、誰に怒るわけでもなく、粛々と生きていたいタイプ」と自覚している。

 しかし世間には、そうした地味に生きている人材を、エジプトの奴隷のごとくコキ使おうとする不届きな輩もいる…今回の一件でそれがよく分かった。まったくもって腹が立つ。腹が立ち過ぎて、眠れない日さえあったぐらいだ。

 そんなとき、先輩のKさんから、突然点取り占いをもらった。え? 点取り占いを知らない? 

 もらったヤツを早速開いてみると……

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 あの気配の正体が、きっとたしなめたんだと思う。

本日の名盤……「怒り」をストレートに表現できない自分にとって、音楽で「怒り」を表現できる人は尊敬の対象だ。「怒り」を陽気なリズムに乗せた歌がてんこ盛りのボブ・マーリィ&ザ・ウェイラーズ『アフリカン・ハーブスマン』(1973)。

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